人材不足の実態とその解消のための取り組み

介護職の働き方には、正社員だけではなく、パートやアルバイト、派遣社員などがあり、若い世代だけではなく中高年でも自分のペースに合わせた雇用スタイルを選ぶことができます。そのため、子育てをしながら働きたいという人やスキマ時間を利用して仕事をしたいという人にとっては、働きやすい職種だと言えるかもしれません。

しかし、介護職には、正社員よりもパートやアルバイトでの雇用が多いため、離職率が高く、人材が安定しないという問題点も挙げられています。介護の仕事は肉体労働も多く、仕事量に対して賃金が安いという不満もあり、なかなか腰を据えて働いてくれる人材が定着しないようです。ですから、人材が確保できない施設では、在職中の介護職員に大きな負担がかかってしまい、それを解消するためにパートやアルバイト、派遣社員を雇用するという形になってしまっているようです。

とはいえ、このような現状を打開しないと、人材不足は解消されません。そこで改善策として、まず正社員を定着させるよりもパートやアルバイト、派遣社員などの非正規社員の雇用に対する福利厚生を充実させるという動きが見られるようになってきました。特にパートや派遣社員の場合は即戦力として働ける経験者が多いので、子育て支援や時短勤務の導入など、正社員だけではなく非正規社員も利用できる制度を導入すれば、女性を中心にパートの定着率は高まると考えられるからでしょう。このような工夫をすれば、確かにパートの定着は見込めますし、女性の場合は子育てが終われば、正社員を目指してくれる可能性も出てきます。

上記のような取り組みは、入所型の施設を中心に少しずつ広がっているので、今後介護業界で転職を考える方は、ぜひ非正規の場合も福利厚生に注目してみてはいかがでしょうか。